コールボタンを押されてはいけない


この言葉は『シンガポール航空で見つけた「思いやり」という世界で一番のサービス』(Nanaブックス刊)
に出てきた言葉です。
著者はシンガポール航空の元客室乗務員で現在は客室乗務員養成学校、アークアカデミー代表の
橋本絵里子(はしもと・えりこ)さん。
橋本さんは次のように書いています。


多くの航空会社では、座席にコールボタンがあり、それを押せば客室乗務員が来る仕組みです。
もちろんシンガポール航空の客席にもコールボタンはありますが、
「それを押されてはいけない」ということが約束ごとのようになっています。
つまり、「お客さまに何かご要望があったときに、クルーは必ず話しかけられる距離を保つように」
ということです。
むろん、パーフェクトにこれを実現することはできませんが、
そのくらい「クルーとお客さまに距離ができないように」ということが徹底されているのです。



トークスの岡田は若い頃、出張が多かったのですが、好んでシンガポール航空を利用していました。
その時は、「何となく居心地がいい」から利用していただけでした。
「コールボタンを押されてはいけない」これはほんの一例です。
この本を読んで、同社ではおもてなしのトレーニングが徹底しているのを知り、
「そ〜か、それで居心地がいいと感じていたんだ」と納得しました。
気づくのがちょっと遅いようです(苦笑)。
この本は月刊トークス2008年3月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2008.html#200803