いかに「作業」を「仕事」に変えるか


この言葉は『忘れられないサービスをしよう』(同文舘出版刊)に出てきた言葉です。
著者は顧客満足をテーマとした研修や講演などで活躍中の
CIL社会教育研究所の石黒謙一(いしぐろ・けんいち)さん。


石黒さんはこんなことを書いています。


ファミリーレストランなどに行くと、入口に順番待ちの予約表があります。
「4名でお越しの○○様、お待たせいたしました」と言いながら、
予約の名前を消していく・・・あのリストです。
ほとんどのお店では、この表をボールペンか鉛筆でチェックしています。
少し気の利いたお店では、小さな「済」のスタンプを使っているところもあります。


あるラーメンチェーン店は、スタンプはスタンプでも、「感謝」という文字のスタンプを使っています。
サービスで大事なのは、いかに「作業」を「仕事」に変えるか、ということです。
仕事とは「仕える事」と書きます。
お客さんに仕える気持ちがあって、初めて「仕事をした」と言えます。


「作業」と「仕事」は紙一重です。
順番待ちのリストを、ボールペンや「済」のスタンプで消していくのは、ただの作業でしかありません。
しかし、感謝という文字のスタンプは、
「今日、来てくださってありがとう」、
「待ってくださってありがとう」という、
お客さんに向けた気持ちの表れなのです。


「作業」を「仕事」に変える。
あなたのお店(会社)は何か工夫されているでしょうか?


この本はこの本は月刊トークス2002年3月号でご紹介しました。

 http://www.talksnet.jp/backnumber_2002.html#200203