コストドライバーを押さえて分解する


この言葉は『コストマネジメント思考法』(東洋経済新報社刊)に出てきた言葉です。
著者は、グローバル戦略経営コンサルティング会社、A.T.カーニー パートナーの栗谷仁さん。
栗谷さんは次のように書いています。


コストマネジメントでは、その費用を本質的に生み出しているコスト要素、
つまりコストドライバーを押さえて分解することが重要です。
このコストドライバーを認識していないと、サプライヤーの論理で費用が見積もられ、
結果的に割高となっても気づくことができません。


たとえば、清掃費は一般的にサプライヤーの見積もりでは、平米単価が利用される場合が多いのですが、
実際は作業者にかかった人件費(時間と人件費単価)が真実のコストドライバーです。
平米数が増えても正比例して作業時間が増えるとは限りません。
むしろ継続して作業することで生産性が上がり、平米当たりの作業時間は短縮する可能性が高くなります。
したがって、平米数ではなく、真のコストドライバーである作業人件費でコストを把握し測定することが重要です。
もし現状が一式のどんぶり勘定でのコストを把握している状況であれば、
コストドライバーを突きとめるためにコストを分解して考える、分解思考を実践することが必要です。



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