クライアントのニーズを、自分のニーズより優先させる


この言葉は『ハイパワー・マーケティング』(インデックス・コミュニケーションズ刊)に出てきた言葉です。
著者はアメリカのカリスマコンサルタントのジェイ・エイブラハムさん。
エイブラハムさんは次のように書いています。


成功をおさめる人には、大抵の場合、他の人よりも優れた理念に基づく戦略があります。
この戦略は、「自分」に合わせていた焦点を「相手」に合わせるだけでいいのです。
私は、これを「卓越の戦略」と呼んでいます。
卓越の戦略は、実にシンプルです。
クライアントのニーズを、絶えず、自分のニーズより優先させるだけです。


多くの人々が犯している致命的なミスは、間違ったものに愛着を持っていることです。
具体的にいえば、自社の製品、サービス、自分の会社に惚れ込んでいるのです。
しかし、本当に愛着を持つべき相手は、あなたのクライアントです。
クライアントに惚れ込むとは、すなわち、クライアントの幸福に責任を持つことです。
クライアントの利益をあなたの利益よりも優先させるのです。


現在のクライアントにさらに利益をもたらす、簡単なテクニックを3つ教えましょう。
同時に、あなたの売上が増すこと請け合いです。
(1)製品とサービスを追加する
(2)数量や時間を追加する
(3)組み合わせを増やす


ある整形外科医は美顔コースを提案しています。
基本メニューはしわ取りです。
しわ取りと目元の整形が2つ目のメニュー。
3つ目がしわ取り、目元と鼻全部です。
患者の半数以上が2つ目か3つ目を選びます。
この整形外科医は同業者と比べ一人の患者につき1000ドル以上多く稼いでいます。
しかし、一番得をしているのは美しくなった患者です。
より美しくなる選択肢を提案してくれない医者だったら、その美しさは獲得できなかったからです。


アップセルやクロスセル、売る方のテクニックと考えがちですが、得をするのはクライアントなんですね。
あなたはどんな工夫をしていますか?
この本は月刊トークス2005年6月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2005.html#200506