成熟しきった市場などというものは存在しない

この言葉は『マーケティング10の大罪』(東洋経済新報社刊)に出てきた言葉です。
著者はマーケティング界の世界的権威のフィリップ・コトラー教授。
コトラー教授は次のように書いています。


ここに興味深い質問があります。
「過去五年の間に市場投入した新製品や新しいサービスはいくつあるか」というものです。
答えは企業によって様々です。
例えば、3Mの答えには新製品の名前が多数含まれているでしょう。
同社は、売上の30%を発売から五年以内の製品であげるという明確な目標を掲げているからです。


ところが、新たな機会など存在しないと考えている企業もあります。
自分たちの業界は成熟しきっているというのです。
しかし実際には、成熟しきった市場などというものは存在しません。
そうしたものがあるという思い込みのせいで、想像力を発揮できないだけです。
スターバックスは、コーヒー市場が成熟しているとは決して思わなかったはずです。


新しいアイデアがまるで浮かばない、などという企業はまずありえません。
そもそも従業員たちが、改善のためのアイデアを数多く持っているに違いありません。
従って後は、アイデアをどこに提出すればよいかを知らせる、
もしくはアイデアを出そうという気にさせるだけでよいのです。
また、サプライヤーや流通業者、広告会社といったパートナーたちも、
新たな提案をしてくれることでしょう。



私は【月刊トークス】以外に、他社と組んで【創業経営者に学ぶセミナー】や【人間塾】といった新事業を展開したこともありました。
カセットバンクと称して、10数社から様々なオーディオブックを仕入れて販売したこともありました。
いずれも残念ながら期待以上には伸びず撤退しました。
新規事業、また挑戦してみたいですね。
あなたはいかがですか?挑戦中ですか?

この本は月刊トークス2005年4月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2005.html#200504