仕事には「好きな仕事」と「意に染まない仕事」がある


この言葉は『「なんでだろう」から仕事は始まる!』(講談社刊)に出てきた言葉です。
著者は宅急便の生みの親、元ヤマト運輸会長の故小倉昌男おぐら・まさお)さん。

小倉さんは次のように書いています。



不況の時代であれ好況の時代であれ、仕事には二つの種類があります。
「好きな仕事」と「意に染まない仕事」です。


どんな会社であれ、好きな仕事だけやらせてもらえる人間はほとんどいません。
意に染まない仕事であっても、せっかく限りある人生の中で時間を割くなら、
それを自己実現の手段にしなければ損というものです。


意に染まない仕事をおもしろくやろうと思ったら、
何らかの形でそれが「自分の仕事」だと感じられるようにする必要があります。
これは、そう難しいことではありません。
与えられた仕事をどのようにこなし、目標を達成するかといったことを、
自分の頭で考えればいいのです。
自分の頭を使って真剣に考えれば、自分なりの発見もあるでしょう。
新しいアイデアもわいてくるはずです。


コンビニでアルバイトをしていた人の話です。
ある日突然、日本茶が爆発的に売れ始めたので、彼は「なんでだろう」と思い、
家に帰ってからインターネットなどを使って調べてみたそうです。
すると前日の新聞に「お茶の効用」を書いた記事が掲載されていたことがわかったというのです。
ここで彼が学んだのは、急に日本茶が売れた理由だけではありません。
たった一つの新聞記事が物の売れ行きにどれだけ影響を及ぼすかということもわかったわけです。


「なんでだろう」は、いわば人間の好奇心の表れです。
好奇心のない人間は新しいものを生むことができないし、自分を成長させることもできません。
当然、仕事も面白くはならないでしょう。
逆に旺盛な好奇心を持ち、自分の頭で考えられる人間は、
退屈な仕事が与えられても、それ自体を「なんでだろう」の対象にできるのです。




「意に染まない仕事」を「好きな仕事」に変える好奇心、いつまでも大事にしたいものですね。
あなたはいかがですか?
この本は月刊トークス2004年8月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2004.html#200408
残念ですが、この号は完売です。
申し訳ありません。