真・善・美について語る


この言葉は『3分以内に話はまとめなさい』(かんき出版刊)に出てきた言葉です。
著者は時間活用の達人と言われている弁護士の高井伸夫(たかい・のぶお)さん。


長い話は嫌われますよね。
自分は長い話を聞くのが嫌いなくせに、いざスピーチを求められると長くなる。
こんな方も多いですね。

著者の高井先生は次のように書いています。


話をする目的というのは広い意味での説得です。
説得方法には、理性的、知性的な判断による説得、あるいは損得勘定による説得、
場合によっては恐怖、脅迫による説得というのもあります。
しかし、一番好ましいのは、やはり感動による説得だと思います。


じゃあ、どうしたら数分の短い話で感動してくれるでしょうか。
そのためには「真・善・美について語ること」が効果的です。


「真」は「本音で語る」ということです。
つまり真心を持って相手に語りかけることです。
そうすれば相手の真心に触れることができます。


「善」は「前向きな気持ちを駆り立てる話」というふうに理解してください。
人間の心には善と悪が混在しています。
前向きな気持ちでいるときは善が優勢です。
後ろ向きな気持ちになったとき「悪い考え」が頭をもたげるのです。


「美」は「表現手法」と考えてください。
同じことを語っても、とげとげしい言葉で語るのと、まろやかな言葉で語るのとでは、
相手が受ける印象が違ってきます。
ですから語るときは美の構成要素である明るさ、力強さ、優雅さを取り入れた話し方をすることです。


真心を込め本音で、相手が前向きな気持ちを駆り立てられるような内容を、まろやかな言葉で語れば、
短い時間でも相手は感動します。長い話はまったくいらないのです。


さあ、今日からあなたも真・善・美について語ってみませんか?


この本は月刊トークス2003年12月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2003.html#200312
残念ですが、この号は完売です。
申し訳ありません。