ライバルのことよりも顧客のことを考える


この言葉は『コトラーマーケティング・コンセプト』(東洋経済新報社刊)に出てきた言葉です。
著者は「近代マーケティングの父」と称せられるフィリップ・コトラーさん。


コトラーさんは競合について次のように書いています。


企業にとって理想的なのは、優れた競合他社だけを相手にすることです。
彼らは高い視点からものを見、スキルに磨きをかけることを教えてくれます。
凡庸な相手はたんにうるさいだけです。
また、愚劣な企業は、必ずといっていいほど真っ当な企業の足を引っ張るものです。
短期的に見た場合、最も危険な競合他社は、自社に最もよく似た企業です。
顧客には両者の違いがわかりません。
だからこそ、徹底的な差別化が何としても必要なのです。


競合他社を打ち負かしたければ、まず自社に攻撃を挑むことです。
他社が仕掛けてくる前に、自らの手で自社の製品ラインを陳腐化させる努力が必要です。
また、近くの相手だけでなく、遠くの相手にも注意を払わなければなりません。
企業を葬り去るのは、現在の競合他社よりも、新たなテクノロジーであることが多いのです。
馬車メーカーは、自分たちよりも優れた馬車メーカーに敗れたのではなく、自動車に敗れました。
トランジスタ真空管業界に打撃を与えました。
デジタルカメラはフィルム業界に打撃を与えるでしょう。


競合他社の動きに目を光らせるのは重要なことですが、
それ以上に大切なのは常に顧客のことを考えることです。
ウィナー、勝者を決めるのは競合他社ではなく、顧客なのです。


いかがでしょうか?
あなたは常にお客様のことを考えているでしょうか?


この本は月刊トークス2003年8月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2003.html#200308
残念ですが、この号は完売です。
申し訳ありません。