始める力をつける(3)ポジティブな言葉を使う習慣を身につける


早起きしたいという人は多いのでしょう。
私も若い頃は宵っ張りでした。
ところがいつの間にか完全に朝型人間に変身しました。
早く起きるという新たな習慣を身につけたことになります。


一方、睡眠時間を削って、早起きしているわけではありませんから、早く寝るようになりました。
夜遅くまで起きていられなくなったのです。
あらたな習慣を身につけるということは、居心地のよい現在の習慣を否定するということ。
今では夜型に転換するのは難しいと思います。
早起き(早寝)が居心地のよい現在の習慣だからです。


「起きるのがイヤだな」と思ったりする人がいるかもしれません。
あるいは「雨が降っているから出かけるのは億劫だ」と思う人がいるかもしれません。
私も若い頃はこんなことをよく考えていました。


変わりはじめたのは経営者になってから読む本が変わったからだと思います。
サラリーマン時代は自分が好きな小説を中心に乱読していました。
ところが、経営者になってからは勉強するジャンルが増えました。


サラリーマンの頃は営業でしたから、ビジネスマナーや雑談の仕方といった本が中心でした。
経営者になってからはマーケティング、マネジメント、広報・・・とどんどん幅が広がりました。
加えて、松下幸之助氏や本田宗一郎氏、ソニー盛田昭夫氏、京セラの稲盛和夫氏、いろいろな創業経営者の本を読みました。
同時に、経営者に多大な影響を与えた中村天風師や森信三先生たちの本を読み始めました。


天風師の本は私にかなり影響を与えてくれました。
「暑いと言ったら、暑いのがおさまりますか? 言ってもどうしようもないことは言うものではない」という言葉は強烈でした。


他にも多くの方が言っておられますが、「言葉には言霊が潜んでいる。ネガティブな言葉は使うな」、こうしたことを本を読んだり、カセットテープを聞いたりしているうちに、自分の中が変わったようです。


雨が降っても、「下り坂」とか「憂鬱」という言葉は封印し、「恵みの雨」という言葉に変えました。
数年間、意識していると、そのようなポジティブな言葉を使う習慣が身についたのです。


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