社員は家族


この言葉は、『社員みんながやさしくなった』(かんき出版刊)に出てきた言葉です。
著者は障がい者ニート・フリーター、ワーキングプア、シニア、引きこもりの雇用に取り組み、
グローバルにITサービスを提供するアイエスエフネットグループ代表の渡邉幸義さん。
渡邉さんは次のように書いています。


私はアイエスエフネットに入社する社員と、いくつかの約束をします。
そのなかでとくに重きを置いているのが、あいさつです。
あいさつをきちんとできない人にいい仕事ができるわけがない
そういう考えから、社員には厳しく言っています。


それはFDメンバーに対しても同じです。
人と会ったら、必ずあいさつをすること。これをしつこいほどに徹底しています。
特例子会社の定義は、「障がい者に配慮した会社」ですが、配慮することは甘やかすことではありません。
会社に籍を置いて働く以上、FDメンバーも立派な社会人ですから、甘えは通用しません。


会社というのは、単に働く場所というだけではなく、
そこで働く人すべての生きがいややりがいを育む場所です。
そこではみんなが家族です。社長も社員も、もちろんFDメンバーもみんな家族です。
私はよく社員を叱りますが、彼らを家族だと思っているからです。
家族だから彼らに成長してほしい、そう思っているので何度でも叱るのです。



同社では一緒に働く仲間を障がい者と呼ぶことに抵抗があるので、
「FD(フューチャー・ドリーム)メンバー」「未来の夢をともに実現するメンバー」と名づけたそうです。
この本は月刊トークス2011年1月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2011.html#201101