最初に論点設定を間違えると、意味のある結果は生まれない


この言葉は『論点思考』(東洋経済新報社刊)に出てきた言葉です。
著者はボストンコンサルティンググループで長年勤務され、
現在は早稲田大学ビジネススクール教授の内田和成さん。
内田さんは次のように書いています。


上司から言われたとおりの仕事をしたはずなのに、なぜか満足してもらえなかった
という経験は多くの方が持っていると思います。
これは、実は多くの場合、間違った問題を解いているために上司を満足させることができていないからです。
ビジネスの世界では、学校と違って、誰かがこの問題を解きなさいと教えてくれるわけではありません。
自分で問題が何かを考えて、その解決方法も自分で考える必要があります。


ボストンコンサルティンググループでは、この解くべき問題のことを論点と呼び、
その解くべき問題を定義するプロセスを論点思考と呼びます。
最初に論点設定を間違えると、間違った問題に取り組むことになるので、
その後の問題解決の作業をいくら正しくやったところで意味のある結果は生まれません。
問題解決力というと、既にある問題をいかに解決するかばかりが注目されます。
しかし実際には最初の問題設定がうまいから、鮮やかに解決できるのです。



「上司の依頼の狙いは何だろう?」
より上位の概念で論点を考える、ということですね。
最初に解くべき問題を定義する、大切なことですね。
この本は月刊トークス2010年4月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2010.html#201004