見えるものは、見えないものから生まれる


この言葉は『ビジネスは見えないものを見る力』(ランダムハウス講談社刊)に出てきた言葉です。
著者はドイツの伝統工芸、シュニール織のフェイラーを、
日本の、そして世界の一流ブランドに育て上げた
株式会社モンリーブ創業者の山川和子(やまかわ・かずこ)さん。
山川さんは次のように書いています。


私は、「営業マンが頭を下げなくてもいい商品を必ず創る」という思いをいつも思っていました。
そのために「試作しては捨て、捨てては創る」を飽きず、懲りずに繰り返してきました。
そして行き着いたところを一つの言葉に置き換えるならば、
「見えるものは、見えないものから生まれる」です。
何だか哲学的な表現ですが、実際に、見えるものからだけでは、
見えるもの、つまり商品は生まれないということです。


たとえば、高級ブランドのロングセラー商品には、素材選び、デザイン、性能、すべてにわたって、
熟練した職人たちが創り上げた技や方法、つまりスキルが生かされています。
レベルの高いスキルには自然とスピリットがこもっています。
スピリット=商品創りのビジョン、と言い換えてもいいでしょう。
見えないスピリットがあってこそ、商品に命が吹き込まれて、お客さまに愛され続ける商品となります。


見えないもの、根っこの部分が大切だということですね。
氷山も見えている部分より見えていない部分の方が大きいですよね。
見えないものを見る力を鍛えたいものですね。
この本は月刊トークス2009年2月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2009.html#200902

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