アウトプットすることが大切


この言葉は『成功の五角形で勝利をつかめ!』(大和書房刊)に出てきた言葉です。
著者は「甲子園へ行こう」「ドラゴン桜」などの作品で有名な漫画家の三田紀房(みた・のりふさ)さん。
五角形とは国語・数学・社会・理科・英語の五科目のことですが、
三田さんは次のように書いています。


テストとは、「覚えているかどうかをチェックする作業」ではありません。
「インプットした情報を、正しくアウトプットするトレーニング」が、テストです。


テストに臨むときの大原則、それは「出題者の意図」を考えることです。
そして、その意図に沿った答えをアウトプットすればいいのです。


これはちょうどキャッチボールのようなものです。
出題者が投げかけたボールをしっかりとキャッチして、
彼が受けとめやすいボールを、ど真ん中のストライクで投げ返す。
特に国語の長文読解の場合、100%正しい答えなんてありません。
ただし「出題者にとってのストライク」は、確実にあります。
それがどこにあるかを探し、正確なボールを投げてやるのが解答者の仕事です。


日常のコミュニケーション、それからビジネスだって同じでしょう。
どんな種類の会話であれ、客観的に「これが正しい」という答えなどありません。
しかし、「相手にとって望ましい答え」なら、どこかにあります。


こうして相手の意図を正確に読み解いていくことができる人間が、
会話の達人、人間関係の達人、営業の達人、広報の達人、クレーム処理の達人となっていきます。
そのためには「正しく読む」トレーニングが必要なのは当然として、
「正しく投げ返す」というアウトプットのトレーニングも重要なのです。



学生時代にはあまり好きではなかった勉強も歳を取るともっと勉強したくなるのは不思議です。
勉強というと、読書をはじめインプットばかりを考えがちですが、
ブログ等に書いたりしてアウトプットすることが大切なんですね。
あなたはアウトプットしていますか?
この本は月刊トークス2008年8月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2008.html#200808