わかって対応せよ


この言葉は『後継者の鉄則』(日本経営合理化協会刊)に出てきた言葉です。
著者は後継社長の育成に取り組んで40年、ICOコンサルティング社長の井上和弘(いのうえ・かずひろ)さん。
井上さんは次のように書いています。


現在の利益を増やす方法は、次の5つしかありません。
「平均単価を上げる」
「販売数量を増やす」
「原価を下げる、または付加価値を上げて、粗利益を増やす」
「販売一般管理費を下げる」
「会社の資産を削り、金回りのスピードを上げる」


それぞれの会社をとりまく環境や商品特性によって、5つの原則の中からどれかを選んで、
重点志向で利益増を狙うことになるわけです。
たとえば下請け型や受注企業は、売値を自社で決めにくいから、コストダウン志向となります。
一方、売り手市場や買い回り品、企画重視の見込み事業では、売上拡大志向となります。


大事なことは、これから利益を伸ばしていくためには、「わかって対応せよ」ということです。
あなたの会社がどのような状況にあるのか、
それによって「増やす」を優先すべきか、逆に「減らす」を優先すべきか、
わかって対応することです。
売り上げてから経費を差し引いて、これだけ利益が出た、出なかったという
「成り行き経営」だけは断じて行ってはなりません。



あなたの会社はいかがでしょうか?
この本は月刊トークス2008年7月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2008.html#200807