冬にオートバイは売れないとの通説


この言葉は『巨象に勝ったハーレーダビッドソン ジャパンの信念』(丸善刊)に出てきた言葉です。
著者は、長期低落を続けている日本のオートバイマーケットで成長を続ける
ハーレーダビッドソン ジャパン社長の奥井俊史(おくい・としふみ)さん。
奥井さんは次のように書いています。


冬にオートバイは売れないとの通説があります。
特に雪が降り、凍りついた道路でオートバイを運転することは危険です。
だからお客様はオートバイに乗られないから店に来られないし、だからオートバイは売れない、
と言うのです。


私にはこの通説が奇異に映りました。
乗ることと売ることが同時でなければならないはずはありません。
最初から「売ること」を放棄するのは、売るための方法を考えるという
プロの販売担当者に値する行動ではないと思いました。
そこで敢えて冬場にオートバイの展示会や試乗会を開催しました。
それも雪の多い北海道や東北、北陸だけを特別のターゲットとして行いました。
すると大方の予想以上に売れました。
オートバイに乗って会場に出かけることはありませんが、電車や車で参加されたのです。



業界の常識や通説は疑ってみる価値はありますね。
あなたの業界ではいかがですか?
この本は月刊トークス2008年5月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2008.html#200805