魔法の質問


この言葉は『SEのための「どこでもやれる力」のつけ方』(技術評論社刊)に出てきた言葉です。
著者はSEであり、ヒューマン・スキルの研修も行うNTX社長、野口和裕(のぐち・かずひろ)さん。
野口さんは次のように書いています。


私は、よくSE管理職の方から、部下のやる気を引き出すにはどうしたらよいかという相談を受けます。
そんなとき、私は「魔法の質問」のお話しをします。
部下が何か失敗をしてしまったときにする質問としては、次の2つの方法があります。
「今回の反省点は?」「次にやるとしたら、どういう点を変える?」
あなたは、どちらの質問をしますか?


単純なバグを連発した若いプログラマーに対する質問を、2つの場面で考えてみましょう。
「今回の反省点は?」
「はい。私のテストが不足していました。それに仕様を理解していませんでした。
 疲れも溜まっていたかもしれません……」
こういう質問をすると反省モードになり、なかなか前向きに考えることができません。


「次にやるとしたら、どういう点を変える?」
「はい。次に変えるとしたら……。そうですね、テストをしっかりやります。
 それに、仕様も理解してから進めます。あとは、疲れないように身体を鍛えます」
このように、未来へと向かう質問は、失敗を糧とし、前へ向いていく意識が強く働きます。
ぜひ、この魔法の質問を使ってください。



「次にやるとしたら、どういう点を変える?」
あなたはこういう前向きな質問を部下にしていますか?
この本は月刊トークス2008年4月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2008.html#200804