普通の人にどうやって行動を変えてもらうかを考えるのが経営者の役割


この言葉は『利益を3倍にするたった5つの方法』(ビジネス社刊)に出てきた言葉です。
著者は東京都や横浜市を中心に展開する高級食品スーパー、成城石井社長、
小売業のコンサルティング会社、リテイルサイエンス社長の大久保恒夫(おおくぼ・つねお)さん。
イトーヨーカ堂ユニクロ無印良品ドラッグイレブン成城石井では大きな成果を上げてきた
大久保さんは次のように書いています。


どんなに的確な指示を出しても、指示を出しただけでそれを理解し行動に移せる人は、
全社員の20%ぐらいです。
大半の人は指示を聞いただけで何もしないか、
一応はやってみるけれどもやる気がないので結果があまり出ないという人で、だいたい60%ぐらいです。
よく「2:6:2の法則」などと言われますが、
本当にそうなのだと、経営者になって私もしみじみ実感しています。


60%の指示を出してもそのとおりやれない人は、普通の一般的な社員です。
普通の人は指示をしてもなかなか行動に移しません。
これが普通の状態なのだという認識をまず持つことです。
そして、普通の人にどうやって行動を変えてもらうかを考えるのが経営者の役割です。


通達を出しただけで行動してくれる20%の人は確かに優秀です。
しかし、それだけの数では会社は大きくは変わりません。
会社を変えるには、大多数の60%の人を動かすことです。
もし60%の人が動いてくれれば、優秀な20%と合わせて80%の人が行動することになります。
そのとき初めて、会社は大きく変わっていくのです。




「普通の人は指示をしてもなかなか行動に移さない。これが普通の状態なのだという認識をまず持つこと」
これが大事なことなんでしょうね。
この本は月刊トークス2007年11月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2007.html#200711