間をとることと、語尾をはっきりさせること


この言葉は『「感じがいい」と言われる人の話し方』(日本実業出版社刊)に出てきた言葉です。
著者はスピーチ・プレゼン・交渉などの「コミュニケーション術」を中心に
全国各地の企業で研修を行っている松本幸夫(まつもと・ゆきお)さん。
松本さんは次のように書いています。


話をわかりやすくする2大ポイントをお教えしましょう。
それは、間をとることと、語尾をはっきりさせること、この2つです。


話し方についてよくある誤解は、「ゆっくり、わかりやすく」話すということです。
私は研修で年に平均150回から200回前後、1回に平均30名前後の受講者の話を聞きますが、
「ゆっくり」イコール「わかりやすい」のではないことを強く感じています。
早口でもわかりやすい人はいますし、ゆっくり話をしていても、「嫌な感じ」を与える人もいます。


どんなに早口でも、文と文の間に、しっかりと間をとるとわかりやすくなります。
早口の人でわかりにくいのは、文と文までもそのままつなげて話をしてしまうからです。
ですから、文と文の間でしっかりと間をとることです。


そしてもう1つが「語尾」です。
日本語は、構造上、文末までいかないとイエスなのかノーなのか、はっきりわからないことが多いものです。
「来週の木曜の会議には出席できます」「来月の社内旅行には参加しません」
この文末、語尾が確実に伝わらないと、意図ははっきりしません。
ですから、この語尾をごにょごにょ、もぞもぞと言いますと、「はっきりしてくれ」と思われるのです。



間をとること、語尾をはっきりさせること。大事なことですね。
間のとり方の勉強には落語を聞くのもいいですね。
あなたは意識して、話をわかりやすくする工夫をしていますか?
この本は月刊トークス2007年8月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2007.html#200708