タイムマシーン効果


この言葉は『コアラ社長の経営戦略』(週刊住宅新聞社刊)に出てきた言葉です。
著者は地方小都市でナンバーワン不動産会社を経営する
マルイ不動産社長の小原隆浩(こはら・たかひろ)さん。
小原さんは次のように書いています。


私は、最低でも月に一度のペースで意識して東京へ出かけるようにしています。
岐阜の田舎で不動産業をやっているだけなら、何も東京なんて行く必要がないと思われるかもしれません。
ところが、これがとても重要なことなのです。
やはり日本の中心、世界の大都市の一つに数えられる東京。新しい情報はここへ集まるのです。


東京で始まった新しい流れは、札幌、仙台、横浜、名古屋、大阪、福岡などの主要都市へ飛び、
それが地方小都市へ波及していきます。
「はやり」だけでなく「すたれ」もそうです。
地方小都市の中小企業にとって、その地域で将来確実に儲けられる方法を事前にキャッチして準備する・・・。
「すたれ」に関しても聞き耳を立て、尻つぼみになる傾向に敏感になり、単なるブームにのっからない・・・。
こんなに簡単なことはありません。
つまり、タイムマシーンに乗って、ちょっとだけ未来に行き、ノウハウを見てきてから現代に戻り、
多少のアレンジを加え同じことをする・・・。
地方小都市で商売をするからこそ、誰でもできる一番簡単な方法、
これが「タイムマシーン効果」なのです。


タイムマシーン効果を正確に把握するためにはその地方の主要都市へも出かける必要があります。
東京から始まったトレンドで、地方小都市までやってくるものは、
必ずその前に地方主要都市へやってきます。
飛び越えて地方小都市へやってくるはずがありません。
それを利用するのです。
私の場合、名古屋のベッドタウンの機能をもつ岐阜県多治見市に本社を構えていますので、
週に1度は名古屋市や県庁所在地である岐阜市へ足を運んでいます。



あなたの会社がどこにあっても、フットワークがいいにこしたことはありませんね。
この本は月刊トークス2007年6月号でご紹介しましたが残念ながら完売しています。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2007.html#200706