「儲かる仕組み」をつくりなさい


この言葉は『「儲かる仕組み」をつくりなさい』(河出書房新社刊)のタイトルです。
著者は株式会社武蔵野社長の小山昇(こやま・のぼる)さん。
小山さんは次のように書いています。


私が株式会社武蔵野の代表取締役に就任して15年あまり。
別の企業を経営していた時代も含めると、およそ30年の社長人生ですが、減益はわずかに三回。
後はずっと増収・増益を達成しています。
わが社の本社所在地は東京都の外れ。
ダスキンの代理店業務をメインとする、どちらかといえば地味な中小企業です。
そんな企業がどうして増収を確保しているのか。どうして増益が達成できているのか。


理由は簡単です。わが社には「増収増益を達成するための仕組み」があるからです。
効果的に社員教育をする仕組み。
社員のモチベーションを上げる仕組み。
業務を標準化する仕組み。
ベテラン社員のノウハウを共有する仕組み。
効果的にITを使いこなす仕組み…。
こうしたさまざまな仕組みが渾然一体となってシナジー効果が生まれ、
ひいてはそれが「儲かる仕組み」となって作用しています。


わが社は2000年度の日本経営品質賞を受賞しましたが、この賞への取り組みは1995年からスタートしました。
一番力を注いだのは各種勉強会の実施です。
商品知識を学ばせたり、ビジネスマナーを身につけさせたり…。
初年度は一人平均年間300時間、二年目以降も100時間に及びました。
この勉強会のための時間は、早朝出勤と土曜出勤から捻出しました。
一日平均二時間を勉強に充てましたので、社員からはブーイングの嵐でした。


そこで勉強会の参加状況を社員の賞与評価に反映させる仕組みをつくりました。
「勉強会に出席すると、一回ごとにxポイント増。xポイントごとに賞与をx割アップする」という具合にです。
このように賞与評価と直結させる仕組みをつくることで、社員が面倒がる事柄も強制できるようにしたのです。



この本には小山さんが取り組まれたさまざまな仕組みが書かれています。
あなたの会社ではどのような仕組みをつくっておられますか?
この本は月刊トークス2005年10月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2005.html#200510