「モノ」を売るな!「体験」を売れ!

[マーケティング・セールス]「モノ」を売るな!「体験」を売れ!


この言葉は書籍『「モノ」を売るな!「体験」を売れ!』(オーエス出版社刊)のタイトルです。
著者はエクスマ(エクスペリエンス・マーケティング)の考え方で
集客施設等のコンサルティングを行っている藤村正宏(ふじむら・まさひろ)さん。
(この本は藤村さんのデビュー作ですが、
2010年12月17日のメルマガで「19回目の重版になりました」と書かれていました。
2001年の8月に出た本が改訂も加筆もなしで重版するってことは
考え方が、まったく古くなっていないということですね。
すごいことなので2010年12月17日に加筆しました)


商品そのものを売るのではなく、その商品やサービスを購入することで得られる体験を売ることの大切さを
藤村さんは語ります。


この本の中には、
当時日本に登場して間もないスターバックス
日産のワゴンの広告「モノより思い出」
書店のPOP
コンサートに関連したカクテルを売り出すレストラン・・・
たくさんの事例が登場します。


なかでもすごいなと思ったのが、
わずか2000円の投資だけで、1ヶ月の売上が1000万円も増加したレストランの話です。
このお店は夜景がきれいなお店なのですが、それを売りにしました。
そして、デジカメできれいな夜景を撮り、「夜景無料!」と書きました。
それで売上が1ヶ月で1000万円も増加したそうです。


ありとあらゆるものが現在、インターネットで取り引きされています。
「モノ」を売っているだけの店舗では、消費者は店舗に足を運ばなくなるのでしょう。
しかし、「体験」を売るというエクスペリエンスな店舗がインターネットに負けることは絶対ない、
と藤村さんは言います。
「行くだけで面白い」とか「行くだけで癒される」とか「行くだけで時間を忘れる」とか、
商品を買わなくても価値のある店になる。
そんなお店を目指しませんか?


この本は月刊トークス2001年11月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2001.html#200111