現状を肯定する


この言葉は『脳が悦ぶと人は必ず成功する』(Nanaブックス刊)に出てきた言葉です。
著者は「口ぐせ理論」で話題の作家、生き方健康学者の佐藤富雄(さとう・とみお)さん。
佐藤さんは次のように書いています。


誰でも「未来の姿」を描くときはワクワクするものです。
ところが、現在の自分の仕事になると、「何で、一体こんなことをやっているのだろう……」と、
溜息をついているだけ。
「ひらめき脳」は、楽しいことやワクワクすることを渇望します。
このままでは現状を未来に近づけるアイデアがいつまで経っても生まれることはありません。
そこであなたには、「現状を肯定すること」を、ぜひ始めていただきたいのです。


「現在のあなた」を肯定する以上、「過去のあなた」も当然ながら認めてあげなくてはいけません。
ひょっとしたらあなたは、なかなかうまく過去の自分自身を認められないかもしれません。
イヤな会社にいたとか、人間関係で失敗したとか、大切な人を失ったとか……。
そういう過去は、とりあえずは置いておいてください。
まずは自分で「よくやった」と思えることだけを抽出し、
素晴らしい経験だけでつくられた自分像を描いてみるのです。
いいことばかりなのですから、これほど順調にうまく行った人生はありませんよね。


そうやって過去の人生が、「うまく行っている人生」に変換できてしまえば、
現状だってうまく行っていないわけがありません。
こう考えるだけで何だかワクワクしてきませんか?
この状態のときにこそ、「ひらめき脳」は、最高のモチベーションを得ているのです。


あなたは、現在のあなたを、過去のあなたを認めていますか?
人誉め、特に自分を誉める(認める)のは難しいですよね。
折りに触れ、こういう本を読んでハッと気がつく必要があると私は思っています。
この本は月刊トークス2008年9月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2008.html#200809
この本の要約はこちらで聞くことができます。
 →http://www.talksnet.biz/products/p-294.html