視点を「自分」から「相手」へと移す


この言葉は『最初の3秒で心をつかむビジネス文章術』(日本実業出版社刊)に出てきた言葉です。
著者は文章コンサルタントの堀内伸浩(ほりうち・のぶひろ)さん。
堀内さんは次のように書いています。


心をつかむ文書を書くためには心構え、視点を変えることです。
一つ例を挙げましょう。


「当店は夜11時閉店です」
「当店は夜11時まで営業しております」


さて、いかがでしょうか。
両者とも「営業時間が夜11時まで」という同じ事実を書いています。
最初の方は「夜11時で店を閉めますよ」というお店側の都合がそのまま表現されています。
それに対し、後の方は
「夜遅くにしか来られないお客様のために、夜11時まで営業しております」
というお客様に対するお店側のメッセージが伝わってきます。


このように同じことを言う場合でも、視点を「自分」から「相手」へと移すだけで、
自分本位の文書から相手本位の「心をつかむ」文書へと変わるのです。



どうしても自分本位になってしまいがちな私たちですが、視点を相手へ移す努力をしたいものです。
あなたはいかがですか?
この本は月刊トークス2008年5月号でご紹介しました。
 http://www.talksnet.jp/backnumber_2008.html#200805