プロのスポーツチームは強ければマーケティングなど必要ないという思い込みは間違いだ
この言葉は『エスキモーが氷を買うとき』(きこ書房刊)に出てきた言葉です。
著者のジョン・スポールストラさんはアメリカのプロ・バスケットボール、NBAの万年弱小チームで
人気のなかったチームの観客動員数や広告収入を、常識破りのマーケティングで、
チームは弱いまま劇的に伸ばした人です。
どんな企画を実施したかというと本当に常識破りですね。
当時のチームはゲームをすることと、ファンにチケットを売ることだけを考えていました。
それ以外のことはすべて関わりのないことでした。
しかし、スポールストラさんはスポーツ自体に焦点を合わせていないイベントを実施しました。
例えば、自分たちのバスケットボールの試合はいわば前座で、
エルビス・プレスリーそっくりさんのショーをメインに持ってきたり・・・
ハンバーガーレストランにスポンサーになってもらい、食事券とチケットを合わせて販売したり・・・
弱い自分たちのチームの選手ではお客を呼べないので、相手チームの人気選手を目玉にしたり・・・
スポールストラさんは次のように書いています。
仕事を続けているうちに、いつの間にか、プロのスポーツチームは強ければマーケティングなど必要ないと
思い込むようになります。
この種の思い込みはビジネスの世界にも共通しています。
つまり、できのよい新製品を開発していれば、客が殺到するはずだといった思い込みです。
こうした考えは間違いです。
エスキモーに必要のない氷を売ることができる人とはスポールストラさんのような人ですね。
あなたはいかがですか?
この本は月刊トークス2002年7月号でご紹介しました。
http://www.talksnet.jp/backnumber_2002.html#200207
残念ながら昨日の6月号と本日の7月号は完売していますね。